トールキンアドベントカレンダー2017に参加させていただく記事(12/8)です。
(一定金額以上の寄付者への特典としての録画録音のみへのアーカイブアクセスと有料でのanytime auditを混同していました。お詫びして訂正します。)
トールキンやその周辺について(英語でだけど)、しかも世界中のファンとともに(主に英語圏だけど)、しかも世界で一流のトールキン研究者から(主にというかたぶんほとんど英語圏だけど)、オンラインでいつでもどこでも学べる、Signum Universityというところについてお話ししたいと思います(Tolkien’s Poetryとか!Anglo-saxonとか!Old Norseとか!Language Invention through Tolkienとか! Norse Myths and Sagasとか!Germanic Philologyとか!Beowulf through Tolkienとか!Philology through Tolkienとか!)。https://signumuniversity.org/
Signum Universityは、The Tolkien Professerトールキン・プロフェッサーという名前でトールキンに関するポッドキャストを立ち上げてたちまち人気ポッドキャスターになった、トールキン研究者のCorey Olsen教授が、トールキン作品に興味を持つ仲間と立ち上げたオンラインの大学です。少し前まではMythgard Instituteという名前でした(その部分も残っています)。
Tolkien Professor 時代のポッドキャストはここにあります。ポッドキャスト自体は今も続いていて、Signumでの無料の活動も音声ベースではトールキンプロフェッサー・ポッドキャストでたどることができます。http://tolkienprofessor.com/about/professor-olsen/
Signum Universityは、有料の大学院Signum Graduate Schoolの受講生からの受講料(聴講生も含む)と、Signum UniversityがMythgard Instituteとして行っているMythgard Academyなどの様々な無料講座などの活動への賛同者の寄付で成り立つ、非営利の大学です。
募金活動は毎年秋にやっていて、記念のイベントやプレゼント企画があります。寄付者には金額に応じて特典があります。https://signumuniversity.org/fund/
Signum Universityに関わっているトールキン研究者は(敬称略)、創始者のトールキンプロフェッサーことCorey Olsenのほか、
Tom Shippey
Michael D.C. Drout
Douglas A. Anderson
Verlyn Flieger
John Garth
Dimitra Fimi
といった面々です。有料のGrad schoolの講座(Anytime auditでも購入できます)の他、無料のゲストレクチャーなどもありますので、ぜひチェックしてみてください。
これまでの講座も含めたコースカタログ (Tolkien’s Poetryとか!Anglo-saxonとか!Old Norseとか!Language Invention through Tolkienとか! Norse Myths and Sagasとか!Germanic Philologyとか!Beowulf through Tolkienとか!Philology through Tolkienとか!)https://signumuniversity.org/catalog/
2018年開講予定の講座https://signumuniversity.org/admissions/future-courses/
聴講するには。過去に開講された講座を録画録音と追加リーディングなどの資料へのアクセスつきで受講できるAnytime auditもここから。https://signumuniversity.org/admissions/audit/
Signum UniversityのYoutubeアカウントにこれまでの無料講座やイベント、これらの有名研究者のゲストレクチャーといった録画があります。詳しくは再生リストで。https://www.youtube.com/c/SignumUniversity
Mythgard Academyでは、基本的に毎週開催の無料講座があり、寄付者の投票によって決まった課題作品を少しずつ読みます。講師はトールキンプロフェッサーCorey Olsen教授です。トールキン作品とその他の作家の作品を交互に取り上げています。トールキン作品は現在The History of Middle-earthを一冊ずつ時間をかけて読んでいます。
これまでのMythgard Academy講座についてはこちら。https://mythgard.org/academy/past-classes/
現時点で開催中の講座は The Hitchhiker’s Guide to the Galaxy https://mythgard.org/academy/hitchhikers-guide/
課題作品の選定や投票に関わりたい場合は、ぜひ寄付を!(小額からいろいろあります) 寄付金額によっては、これまでの有料講座の録画録音へのアーカイブアクセス権などももらえます。すごくいっぱい寄付すると寄付者の名指しで講座やってくれるらしい。もっとすごくいっぱい寄付するとあなたの町にトールキンプロフェッサー来るらしい。https://signumuniversity.org/fund/
Signum University/Mythgard Instituteではほかにも無料のオンラインイベントを定期的に開催しています。
Exploring the Lord of the Rings: 毎週。The Lord of the Ringsテキストを少しずつ読んで、ゲームのLOTROで関連の場所を訪ねる。始まってもうすぐ1年になるけど、まだブリーにもたどり着いてないので、追いつける、ような気がします(笑)。https://mythgard.org/activities/mythgard-on-lotro/exploring-lotr/
Silmarillion Film Project:隔週。MythgardでSilmarillionを映画化するとしたら?という設定でいろいろ議論している模様。日本時間深夜なので、リアルタイムで聴けても大体いつも寝落ちしている私。https://silmfilm.mythgard.org/
Mythgard on LOTRO https://mythgard.org/activities/mythgard-on-lotro/
これらの無料講座やイベントは該当のイベントのページから、リアルタイムの場合はwebinarなどで参加できます。一部イベントはSignum UniversityのTwitchアカウントやOlsen教授のTwitterアカウントなどで同時配信されます。これらはすべてアメリカ東部時間が基準ですので、リアルタイムで参加する場合は事前に時差のチェックが必要です(ネットの時差計算のサイトなどが便利です)。録画はしばらくすると各ページ(やそこからたどれる媒体)にアップロードされたり、ポッドキャストやSignum UniversityのYoutubeアカウントなどでも視聴することができます。https://www.youtube.com/c/SignumUniversity
Youtubeのいいところは、一部動画は自動生成の英語字幕が出せることです。便利!
これらの活動はすべて寄付でまかなわれています。https://signumuniversity.org/fund/
ここからは大学院の話です。https://signumuniversity.org/admissions/
Signum Graduate Schoolでは単位をとってマスターコース(修士)を修了するプログラムがありますが、MAでの入学にはBA(学士)の卒業資格とライティングサンプルなどの一定の審査があります。Graduate Schoolで提供している講座には、単位をとるcredit studentのほかに、discussion auditor(最初の入学の際にMAと同様の審査がいるようですが、単位をとる生徒と同じスピーキングによるライブディスカッションに参加できますが、ペーパーや試験などの宿題はありません)、そして、特に何の資格もいらないけど、その学期に新規に開講される講座に限ってライブの講義に参加できる(聴講して、テキストベースで質問もできる)premium auditorという選択肢もあります。どの受講生もGoogle Classroomというウェブキャンパス上で、録画録音された講義(Lecturerによる講義は週2回、各1時間から1時間半程度、12週間)にアクセスできますので、時間が合わなくても大丈夫です。単位をとる生徒とディスカッションありの聴講生のスピーキングでのディスカッションは、該当の受講生の可能な時間を申告してスケジュールが組まれます。
これまでの講座も含めたコースカタログ (Tolkien’s Poetryとか!Anglo-saxonとか!Old Norseとか!Language Invention through Tolkienとか! Norse Myths and Sagasとか!Germanic Philologyとか!Beowulf through Tolkienとか!Philology through Tolkienとか!)https://signumuniversity.org/catalog/
2018年開講予定の講座https://signumuniversity.org/admissions/future-courses/
聴講するには。過去に開講された講座を録画録音と追加リーディングなどの資料へのアクセスつきで受講できるAnytime auditもここから。https://signumuniversity.org/admissions/audit/
私は普通の聴講しかしたことがありませんが、聴講生は挫折自由だし(笑)、後からでも視聴できるので楽ちんです。講座で指定された購入すべき教科書以外に、教授がプリントやスライドで示すリーディング資料はすべてクラスルーム・ページで提供されます。普通は読めないような資料も多いので、これは利点ですよ! 受講生は電子図書館サービスにもアクセスでき、トールキン研究関連の雑誌なども閲覧できます。
さて、こうやってすごいところを宣伝してきましたが、私がトールキン・プロフェッサー・ポッドキャストの存在を知ったのは2012年の暮れごろです。これを書くにあたって記録を確認して、愕然としました。もう5年?! 私が英語学習を再開して一年以上経ったころでした。英語でファンタジーを読むのを再開したくて英語の勉強をまた始めたのですが、英語はリスニングだというのは以前からの持論でした。なので、ファンタジーを読んだり(時間はかかるけどなんとか)、英語教材で勉強しながら、オーディオブック(まだちょっと大変でした)を聴いたり、「いいリスニングの素材はないかなあ。興味にあっているやつ。今はポッドキャストっていうのがいいみたい。」という感じで、見つけたのがトールキン・プロフェッサーでした。
私はどちらかというと、トールキンファンというよりは、C.S.ルイスファンです(ごめんなさい!)。でも、Olsen教授のポッドキャストを聴くうちに、学生時代に日本語で読んだきりの指輪物語を(ホビットも)読もうと思うようになりました。それからいろいろ英語学習で堂々巡りがあって、一度トールキンプロフェッサーポッドキャストに挫折した後、何とか一度ホビットと指輪を読んで、また少しずつ、関連作品を読みながら、最初から聴いていたら、「大学を立ち上げた」とか、イベントがとかいうじゃないですか!? この人は何をいっているんだ?!とか、いろいろあって(笑)。
2014年の秋にまだMythgard InstituteといっていたころのGraduate Schoolの有料講座を聴講しました。パニックになりました。始まるまで、そして始まってから。続くかなあ? そもそも課題の作品全部読めるかなあ? え? 全部でこんなに読むの? 全部で何ページ?(数えました。笑。チェックリスト作って頑張って読みました)。でも、我慢できませんでした、だって、講座タイトルが、「ルイス&トールキン」! ルイスが先!(笑。重要!) このために英語の勉強を再開したんだわ!と思いました。講師はOlsen教授でした。
結果、頑張った甲斐あって、全部の課題に目を通し、全部の講義を聴きとおすことができました。その頃もテキストベースのフォーラムがあったのでもっと参加したかったのですが、最初に自己紹介をして、後は、課題を読むのでいっぱいいっぱいでした。でも、ルイスファンとしてトールキンファンとトールキンに抱いていたちょっとしたわだかまりを解消できてよかったです(笑)。そしてトールキンプロフェッサーはルイスファンでもありました!
そこからももう3年が経ってしまいました。あれからずっと、どうにかしてMAにもぐりこめないか(笑)と、どうやって勉強したらいいかなあ、ライティングが~!スピーキングが~!知識がなさすぎる~!と思いながら、聴講だけは細々トライするのですが、この3年は家族の病気と不幸、自身の体調不良とで、足踏み状態でした。今年の秋の講座にはやっとアクティブに参加できたので、これまでの講座の復習と再トライの講座、来年からの新講座にと意気込みだけは(笑)。
いかがでしたか? Signum Universityの有料講座を聴講するようになってから3年、そして募金を始めて3年間、こんなすごいところがあるのに! もっと日本で知られていいのに! そこまでファンじゃない私でもすごい!すごい!って思ってるのに! こんなありがたい講座(Tolkien’s Poetryとか!Anglo-saxonとか!Old Norseとか!Language Invention through Tolkienとか! Norse Myths and Sagasとか!Germanic Philologyとか!Beowulf through Tolkienとか!Philology through Tolkienとか!)に参加させてもらってごめんなさい!(そして挫折しっぱなしでごめんなさい!)という気持ちから、ずっとtwitterで自称Signum University日本宣伝員を続けてきました(笑)。今回、こんな機会をいただき、ありがとうございます。少しでも興味を持っていただけると幸いです。
迷っているあなたへ。この3年でSignum Universityもずいぶんと進化しているようです。MA studentにはスチューデントアドバイザーもつくらしい。有料ですが個別のライティングアドバイスが必要な生徒向けのサービスも始まりました。これはMAだけでなくauditorなどの資格でもいいそうです。先日質問したら、ESLの生徒でも可とのことでした。 The Writer’s Forge https://signumuniversity.org/news/introducing-the-writers-forge/
真剣に研究者を目指したり留学を考えている学生さん以外にも、英語に少しは興味があって好きなトールキンやファンタジーを英語学習の助けにっていう道もあると思うのです。私はファンタジーが好きで読んだり聴いたりしてきました。今はいろいろ便利な英語学習法やツールやすごいカリスマ講師とか学習者とかいらっしゃいますが、私は「好き」の力にはかなわないんじゃないかなと思っています。学びたいこととか知りたいこととか読みたいことがあったら、割と道は開けると思います。事実私は数年前には思いもしなかったことをしています。文法は高校で習うくらいは復習したほうがいいし、語彙はあるに越したことはないけど、それでどうしたいかがだいじなんじゃないかと。語りたいことがないと英語が話せてもつまらないから。と思うわけです! まあ、もうリスニングの素材にはこまりませんね(笑)。
聴講からでもぜひ! 私は1月からの新講座を二つ申し込んでしまったので、読まないと~。ライティングとスピーキングも何とかしたいです。
2018年開講予定の講座https://signumuniversity.org/admissions/future-courses/
お試しでYoutubeの無料講座からでも! 一部は自動生成の英語字幕出せます!https://www.youtube.com/c/SignumUniversity
(一定金額以上の寄付者への特典としての録画録音のみへのアーカイブアクセスと有料でのanytime auditを混同していました。お詫びして訂正します。)
おつきあいありがとうごあいました。トールキンアドベントカレンダー2017